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農場博物館 外観

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瓦葺きの木造ですが、構造的には洋風建築です。1935(昭和10)年前後に建てられた農場施設の外壁は、横羽目板の鎧張りですが、この建物だけが全面縦羽目板張りになっています。なお、建築当時は押縁がありました

農場博物館の建物は、1935(昭和10)年の農場の駒場から当時の田無への移転に備えて、飼畜施設群(飼畜場)の一つとして1934(昭和9)年に建てられた旧乳牛舎です

1974(昭和49)年に乳牛舎としての役割を終えた後は、農学部のある弥生キャンパス標本室の保存品も含めて、歴史的価値の高い農機具約230点を格納した展示室として、学生実習などに利用してきました。しかしながら、老朽化によって屋根の一部が崩落し始め、緊急の対処が必要となっていました

田無の多摩農場開場当時の建物群は約20棟現存していますが、耐震性を重視した構造で統一されており、関東大震災後の耐震性を重視した当時の営繕課長であった内田祥三(うちだ よしかず)元総長の理念が反映されたものと推測できます。その中でも旧乳牛舎は最も建築面積が広く、1963(昭和38)年に一部改築されましたが建築当時の佇まいを維持しており、歴史的建造物としての文化財的価値も非常に高い建物と判断し、2007(平成19)年の1月に修復することが決まりました

修復計画は、市民の皆さんのご意見も伺いながら、農学生命科学研究科 生物材料科学専攻の稲山正弘准教授(当時)と、木造建築コースの社会人大学院生諸君によって作成され、2007(平成19)年6月末に工事が完了し、同年11月23日の勤労感謝の日(宮中における新嘗祭)に開催された収穫祭において、「農場博物館」としてオープンしました

農場博物館の天井トラス

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機能美が追求された建物の構造も必見です。一番手前に見える梁は2007(平成19)年に改修されたものですが、それ以外は1934(昭和9)年の建築当時のままです。長さ約10.9m(36尺)の平角陸梁(ろくばり)は米松の無垢材で、反りや曲がりはもとより割れ一つ見受けられません

営繕課長
現在の東京大学本部事務 施設部長に相当する職で、当時工学部教授であった内田祥三 元総長は、実務を講座の一部として行うことを条件に、1923(大正12)年から兼務していました
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