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2016.03.04研究成果

農地におけるクモ類の生態研究の紹介

【原題】 農地研究から解き明かすクモの生態 : 圃場から国土スケールまで

 

発表者

高田 まゆら (東京大学 大学院農学生命科学研究科 附属生態調和農学機構 准教授)【共著】

 

発表の概要

 クモ類は農地生態系における重要な天敵生物として知られると共に、近年は環境保全型農業の取り組み効果を反映する農業環境指標生物としての役割も注目されています。この農地のクモの役割を明らかにする研究を通じて、クモと餌生物の相互作用、周辺環境との関わり、緯度勾配に沿った種多様性のパターンなど従来の基礎研究からだけでは明らかにされなかった興味深い知見が得られています。本稿では農地研究により明らかにされたクモの生態を紹介すると共に、生態的現象を明らかにする上での農地生態系に注目する利点について触れています。私自身が2007年から環境保全型水田を対象に行ってきた研究論文もいくつか紹介されています。

 

発表誌情報

馬場友希・高田まゆら (2015) 農地研究から解き明かすクモの生態: 圃場から国土スケールまで(特集 クモ研究の現在: 新たな技術と視点から). 生物科学 66: 101-111

URL: http://www.ruralnet.or.jp/seibutsu/066_02.htm