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オープンソースで野外植物フェノタイピング用ローバーを開発~狭い場所でもスイスイ計測~
発表者
黒木 健 (東京大学大学院理学系研究科 博士課程3年)
顔 開 (LabRomance株式会社)
岩田 洋佳 (東京大学大学院農学生命科学研究科生産・環境生物学専攻 准教授)
清水 健太郎 (チューリッヒ大学進化生物学・環境学研究所 教授/横浜市立大学木原生物学研究所 客員教授)
爲重 才覚 (横浜市立大学木原生物学研究所/新潟大学理学部 特任助教)
那須田 周平 (京都大学大学院農学研究科 教授)
郭 威 (東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構 特任准教授)
発表のポイント
野外での植物の表現型測定(フェノタイピング・注1)を効率化した「高速フェノタイピング」を実現するため、市販のパーツやオープンソース・ソフトウェアを活用して、広い土地や設備を必要とせずに導入できるフェノタイピングローバーを開発しました。
開発したローバーを京都大学の育種圃場においてコムギの栽培シーズンに実地テストを行い、コムギの出穂と開花を定量的に測定することができました。本フェノタイピングローバーの設計をだれもがアクセスできる「オープンソース・ハードウェア」(注2)として公開しました。今回開発したフェノタイピングローバーや、この設計をもとにさらに発展させた装置を活用することで、植物科学全般に役立つ効率的な表現型の測定が実現できると期待されます。
詳細は 東京大学大学院農学生命科学研究科プレスリリース をご覧ください。
発表雑誌
雑誌名
Breeding Science(2022年3月8日オンライン出版)
論文タイトル
Development of a high-throughput field phenotyping rover optimized for size-limited breeding fields as open-source hardware
著者
Ken Kuroki, Kai Yan, Hiroyoshi Iwata, Kentaro K. Shimizu, Toshiaki Tameshige, Shuhei Nasuda and Wei Guo*(*責任著者)
DOI番号
https://doi.org/10.1270/jsbbs.21059
論文URL
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsbbs/72/1/72_21059/_article#article-overiew-abstract-wrap