ˋ大賀蓮ˊ は、1951(昭和26)年に大賀一郎博士を中心に、千葉市旧検見川町にあった東京大学厚生農場(現 検見川総合運動場)の地下の青泥層より発掘したハスの果実(種子)を発芽・開花させて得られた系統です。発掘された果実は、2000年以上も地下にあったと推定され、古代蓮と称されています。また、植物の生命力の象徴ともみなされて、発掘から半世紀以上を経た今日においてもなお人気を博し、全国各地で栽培されています。ちなみに、発掘されたハスの果実は3粒、最初の1粒を見つけたのは発掘に協力していた千葉市立第七中学校(現 花園中学校)の女子生徒、うち発芽したのは1粒だけだったようです。
200種を超える品種コレクションのうち見学可能な一部を紹介します
ˋ大賀蓮ˊ に名を残している大賀一郎先生は、東大の出身で理学博士の称号も東大から授かっています。その縁もあって、千葉市旧検見川町の発掘地に隣接していた農学部附属緑地植物実験所で、1965(昭和40)年ころから観賞用ハスの収集と栽培が始められました。その後、観賞用ハス品種の書物を執筆したり、新たな品種の育成にも取り組んできました。2010(平成22)年には、西東京市にあった附属農場とともに改組され、新たに設立された生態調和農学機構となり、ハス見本園も検見川から田無キャンパスへ移転し、今日に至っています。一般公開等を通じた観賞用ハスへの理解を促す活動も、教育研究機能とともに強化していく予定です。
取材をご希望の場合は、事前に以下の内容を記載した取材申請書(書式自由)を生態調和農学機構に提出し、許可を受けてください。取材希望日の概ね2週間前に申請書を提出していただくと、取材内容や日程等の調整がスムーズに進められます
なお、放送や掲載の前に原稿を確認させていただければ、内容に誤りがないかチェックいたします
取材申請書への記載必須事項
Email に取材申請書を添付して、機構全般・田無キャンパス 旧農場関係の機構事務室宛に送信してください
お客様により心地良い環境でご観賞いただくため、また、展示植物のより良い保存状態を保つために、以下のことをお守りください。また、当園は生態調和農学機構内にありますので、生態調和農学機構の見学ルールもお守りください
少し前までハスとスイレンは共にスイレン科で、いわば兄弟姉妹の間柄でした。ところが最近では、植物を分類するときに形だけでなく遺伝子などの進化を含めて分類するようになりました。結果、スイレンは比較的古代の植物とされ、スイレン目スイレン科スイレン属などに分類されました。一方、ハスは比較的新しい植物の仲間で、ヤマモガシ目ハス科ハス属に分類されました。ヤマモガシ目にはチョコレートで有名なマカデミアなどが属しているヤマモガシ科や、プラタナスなどが属しているスズカケノキ科があります。つまり、ハスとスイレンは他人の関係になり、マカデミアやプラタナスと親戚関係になったのです。どうやら、遺伝子は見た目とは相当違うようです。